ある程度の規模の会社になってくると、会社には必ず「営業マン」が存在しますよね。一般的な会社においては、営業マンは会社の売上を作ってくれる貴重な存在です。
ですが、営業マンの中に営業の仕事が好きで好きで営業マンをやっているという方は、果たしてどれくらいいるんでしょうか?
恐らく半数以上の方が、心の中では「きついノルマを課されるし、お客さんに断られるのも嫌だし、営業なんて本当ならやりたくないよ」と思っていると思います。でも毎月毎月生活していくために仕方がないから営業職についているわけです。
※もちろん営業職を“天職”だと考え、毎日生き生きと働いている営業マンもたくさんいるでしょうし、保険や不動産営業の世界では「営業の神様」と呼ばれるような方もいたりします。ですから、ここで営業職が良いとか悪いとか、そういう議論をするつもりは一切ありません。
問題なのは、営業をしたくもないのに営業マンをなんとなくやっている人でしょう。
営業マンは基本的には売上をあげてなんぼですし、極論を言えば売上をあげられない営業マンは会社からは必要とされていないわけです。それに、これからの時代は要らない営業マンはどんどんリストラされる時代ですからね。
で、そもそも営業を嫌々やっているような人は継続して大きな売上をあげる事はできないでしょうし、それなら嫌な思いをしてまでわざわざ営業職に就く必要もないと思うのです。人生は1回こっきりですし楽しまないと時間がもったいないので、あえてその職に就いている意味がないと思うんですね。
ただ僕がこういった主張をしたところで、
「いや、自分は営業職以外に就きたくても専門的なスキルがないから…」
「今まで営業しかやってこなかったから、もう今更…」
という声が聞こえてきそうですね。
僕から言わせれば、それならもっと視野を広げましょうという話なのです。
これからの時代はゼネラリストはもう必要とされない時代ですから、何でも屋は卒業しないといけません。営業マンもよほど成果をあげてくれる秀でた人材しか会社からは必要とされなくなってくるでしょうし、そうなれば営業職しか仕事がなくて嫌々営業マンをしている人は真っ先にリストラされる対象になるでしょう。
ですからそういった人は、近い将来会社からリストラされてしまう前に、営業マンとして高い成果をあげられるように意識を変えるか、営業マンとしての道を見つめなおして路線変更していくかの2択を迫られるのです。
営業マンとしてのスキルを磨く方法はそこらへんの専門書にお任せするとして、私は後者に関して紹介したいと思います。
1.営業が嫌なら、営業を教える側に回ればいい

新たなる道を考える上で、広く俯瞰して考えてみて下さい。
例えば営業職をやってきた期間が長いのなら、ある程度営業職に関する知識や経験はあなたの中にストックされている筈です。
だったら、その知識や経験を生かして営業を誰かに教える事を仕事にすれば良いのです。
そしてこういう話をするとまた出てくる反論としては、
「自分は誰かに教えられるほどのたいした実績もないから・・・」
というものがきっとあるんですけど、これは問題ではありません。
教育事業というのは、教える側が教わる側よりも経験や知識が少しでもあれば成り立ちます。高校を卒業したばかりの大学生が中学生や高校生の家庭教師をしているのが良い事例ですね。だから、あなたが持っている営業に関する知識は、営業に関して何も知らない人にとっては「お宝コンテンツ」になるのです。
売れる営業マン養成セミナー、営業成績250%UPが確実に見込める情報コンテンツ、スカイプコンサル、営業マン育成コンサルタント・・・形態はなんでもOKですね。
要は情報は、上から下へと流れていくという事です。そこに少しでも高低差(段差)があればビジネスは成立するのです。
お金の流れはその逆で、下から上へと流れていきます。
これが教育ビジネスを作る仕組みです。知識や経験の無い方に知識や経験を与えてあげる事でビジネスが成り立ち、お金を稼ぐ事が可能になります。つまりあなたは、営業マンを教育する事業を行えばよいわけです。
そうなった段階で必要になってくるのはあなたにとっての「見込み客」を集める事ですね。この見込み客さえ集まるようになれば、どれだけあなたの営業成績が優秀ではなくても、営業マンを育てるというビジネスを作る事ができるわけです。
ここで、もしもあなたに営業マンとしての誇れるような実績がなかったとしても、後ろめたさを感じて欲しくないのです。あなたの知識や経験を心から欲している人はこの広い世の中に確実にいますから、そういう人といかに巡り合えるかが重要なのです。
考えてもみて下さい。世の中の学習塾や家庭教師の先生がみんな東大卒でしょうか?みんな、天才でしょうか?そんな事ないですよね。東大を卒業していなくても、大学を卒業していなくても、教える事がうまければ学習塾を開く事は可能なのです。もしくは東大卒の人を先生として連れてきても良いですね。営業マンを育てるというビジネスも、それと考え方は一緒なのです。
2.営業職でたいして稼げないのなら、副業を開始する

営業マンとして今の職場でたいして成果を出せていないのであれば、他の会社に転職して営業をしたって結果は同じでしょう。
だったら、もっと収入を増やせるようになるためには手段は明確で、自分で副業なりビジネスをスタートさせてもう1つの収入の柱を確保する事です。
まずは形から入る事、これ重要です(笑)ノートパソコンを買いましょう。これで外回りのアポの間の隙間時間で、カフェでせっせと副業ができるようになります。
副業をスタートさせれば、嫌でもスキルがないと稼げるようになりませんから、あなたがこれから選ぶ副業ジャンルに関してはスキルが飛躍的にどんどん伸びていくでしょう。
副業の方で本業以上に稼げるようになる頃には嫌でもスキルが上がっているでしょうから、もしもその時に他業種への転職にチャレンジするのであれば、それはそれで良いでしょう。本業以上に副業で稼げているのであれば、本業の営業マンは思い切って辞めてそのビジネス1本で生活していくのも良いでしょう。
いずれにせよ、アフィリエイトなどの副業で自由に稼げるようになってしまえば、営業マンとして毎日ネクタイを締めて飛び込み営業を頑張るのはアホらしく思えてしまう可能性もありますから、その辺は色々と考えながら副業をやっていかなくてはいけませんね。
3.資格を取ろうと思わない事!

とにかく、資格をむやみに取ろうなどと思わない事です。
営業職を辞めて違う職業に就きたいと思っている方ほど、「資格さえ取れば風向きは変わるはずだ!」と安易に考えます。
しかし残念ながら、そんな事はありません。3~4年かけて公認会計士や税理士の資格を取ったところで結局は彼らもコンビニのようにレッドオーシャンな職業ですし、MBAや中小企業診断士の資格然りです。サラリーマンとして転職する上でもあまり資格に意味はないですし、今はもう資格を取っただけでは起業・独立して食べていく事は難しくなっているのです。
取るべきなのは資格ではなく実用的なスキルであり、副業における見込み客なのです。
ましてや簿記2級、簿記1級、中小企業診断士の資格なんかを取ってもほぼ役に立ちませんからね。多少社内での評価は変わるかもしれませんけどね。収入は増えないでしょう。
なので、営業マンの方は「状況を変えよう!」と思って資格取得に走らないように気をつけて下さい。今の時代は昔以上に、資格は「足の裏についた米粒」なのです。
