「起業する」が口癖だったサラリーマンの先輩と再会した話。

起業サラリーマン

先日、恵比寿の街をふらふらと歩いていたらサラリーマン時代の元同僚の先輩とバッタリ再会しました。

7年ぶりの再会ですし、あまりにも突然だったので面食らってしまったのですが、お互いがお互いの事をよく覚えていて、その場で5分ほど立ち話で昔話に花を咲かせていました。

その元同僚は僕よりも5つほど年上の先輩で、僕がサラリーマンを辞めて独立する際も、「俺も近いうちに会社を辞めて独立するよ!」なんていう、まあサラリーマンによくある趣旨の事を言っていました。

で、7年ぶりに再会して近況を聞くと、まだその先輩は案の定僕がいたその会社で勤めていたわけです(笑)

そして彼の口から飛び出した言葉を聞いて僕はもう笑ってしまったのですが、「そういえば、今度俺も独立するよ!起業した先輩として色々教えてね!」

先輩は、7年経った今もなお、これから辞めて独立すると言っているのです…

先輩の横には今の会社の同僚が一緒にいて、その彼に辞めるという事を聞かれているのですが、それでもお構いなしという感じで、近いうちに脱サラする事を僕に説明してくれたのでした。

サラリーマンの「辞める辞める詐欺」はよくある事なので僕も別になんとも思わなかったのですが、あまりにも口から普通に出てくるので、「なんでそんな事を言うのかなー?」と不思議に思ってしまったんです。

別に会社を辞めて起業・独立する事がかっこいいわけでも何でもないし、サラリーマンをしていてもかっこいい人はいっぱいいるわけです。

むしろ、いつかは辞めるという気持ちでサラリーマンをしているのでは、毎日の仕事にも身が入らないと思いますし、会社にとって良いパフォーマンスも発揮できないし、結局それは自分自身の社内での評価を低くする事につながるんじゃないかと思うわけです。

だから、僕はその先輩の言葉を聞いて少し残念に思ったという事ですね。

聞けばその先輩も7年の間に結婚をして子供も2人生まれたそうで、守るべきものも増えていますから、更にリスクを冒して脱サラする事も難しくなっているわけです…

「もう先輩がこの先起業する事はないだろうなー」と思ったのですが、先輩の気を悪くしてもしょうがないので、あえて話をさえぎることなく聞いていたのですが、僕は意地悪なので先輩との別れ際に少しだけ質問してみました。

ENOMOTO
そういえば佐藤さん、いつ会社を辞められるんですか??
「起業する」が口癖だった先輩
そうだねー今ちょっと会社が大変な時期だから、半年後だね!
ENOMOTO
なるほどー、今会社が大変なんですね!汗
「起業する」が口癖だった先輩
そうなんだ、毎日忙しくてね!
ENOMOTO
会社辞めたら、何で独立されるんですかー??
「起業する」が口癖だった先輩
えーとねっ!今考えてるのはコーチングだよ。
ENOMOTO
コーチングですかー!佐藤さんに似合っている感じですね^^ ちなみに、コーチングするお客さんはどうやって集めるんですか??
「起業する」が口癖だった先輩
うん、まだそこらへんは固まってないから、これからって感じだね!!
ENOMOTO
そうなんですねー!もしも何かできる事あったら手伝いますので、また連絡して下さいね!
「起業する」が口癖だった先輩
おお、ありがとね!

 

確か、7年前も先輩はコーチングで独立したいと言っていたのを思い出しました。

先輩は何も冗談で言っているわけじゃなくて、本気で会社を辞めようと考えているのかもしれませんし、コーチとして独立したいのは本当なのかもしれません。その温度感は本人にしか分からないので、実際のところどうなのかは“本人のみぞ知る”ってやつでしょう!

ただ間違いなく、「先輩はこのまま会社にい続ける事になるだろうな…」と僕には思わせられる薄い返答内容でした。

 

そして最後に、

ENOMOTO
ちなみに、これからどこかに行かれるんですか??
「起業する」が口癖だった先輩
うん、ちょっと今日はパーッと飲みに行こうと思ってね!
ENOMOTO
そうなんですね、いいですね!是非楽しんできてください^^
「起業する」が口癖だった先輩
ありがとう!久々に会えて良かったよ。

 

そう言い残して、先輩は恵比寿駅前のチェーンの居酒屋へと同僚の方と共に消えていきました…

「この先輩は絶対に起業しない」そう僕が確信した瞬間でした(笑)

これはあくまでも先輩の悪口を言いたいわけではなくて、これと同じような状況のサラリーマンが多いってコトですね。

別に起業や独立をするだけが男のロマンでもないし、サラリーマンをしっかりやって奥さんや子供を幸せにしてるんだったら、それはそれで素晴らしいわけなんです。

こういう、冗談でも中途半端な事を言っていると、起業をしている人達に聞かれれば呆れられてしまいかねないので、「自分の株を不用意に下げないように注意しましょう」という事が言いたいわけですね。