「月間10万PV達成!!」「目指せ100万PV!!」など、サイトアフィリエイターや有名ブロガー界隈では最近はやたらとPV数(ページビュー)が持ち上げられ、PV至上主義的な傾向が見受けられます。
PV数(ページビュー)、要するにサイトへのアクセス数をとにかく集めようという風潮で、サイトやブログにアクセスさえ集めればマネタイズができるという考え方です。
PV数をいかに増やすかは多くの有能マーケッターの方々が様々な持論を展開してくれていますから、ぜひgoogle先生に聞いて調べてみると良いと思います。
非常に参考になる記事がたくさんあります。
そして面白いのが、その有能マーケッターの方々がノウハウを教えてくれている記事すらもが、実は自身のサイトのPV数をアップさせるための渾身の記事だったりしますから、こうやって色々考えてサイトをリサーチすると、僕のようなマーケティング好きにとっては実に面白くて時間を忘れてネットサーフィンリサーチをしてしまう訳ですね。
でもこのPV至上主義に対して、僕はどうも首をかしげてしまいます。
という事でこの記事では「僕のPVに関する考え方」を紹介したいと思うのですが、まずは論より証拠!
僕が所有しているサイトの1つのグーグルアナリティクスの直近の解析結果を元に、持論を紹介しようと思います。
いくらカッコ良い事を言ったって、机上の空論だったら意味がありませんからね!
ちなみに、サイトのグーグルアナリティクスを公開するのは初の試みです。
月に100万円前後を稼いでいるサイトのアナリティクス解析

ではまず、このグーグルアナリティクスの数字をご覧下さい。
これは、僕が1年半前くらいから所有しているあるジャンルのサイトなのですが、もう半年以上何も更新せず、放置してしまっているサイトです。
グーグルアナリティクスの解析結果では、月間ユニークユーザー数が11,191、ページビュー数が18,627ですね。
要するにPV数は18,627って事です。
僕のある1サイトの各記事が見られた合計回数が、18,627回という事ですよ。
はい。ではこのアナリティクスから弾きだされた数字を見てどう感じたでしょうか?
「全然PV数いってないじゃん!?」
「え?こんなもんかよ!しょぼいな!」
「100万PVには程遠いじゃねえか!!」
とお思いになりましたでしょうか…?
確かにこのサイトのPV数は18,627ですから、PV至上主義の大先生方が運営する月間100万PVを誇るようなマンモスサイトに比べると、もうこのサイトのPV数なんて足元も及ばないですし、象さんに対峙するちっぽけなアリンコみたいな存在かもしれません。
ですがこのアリンコサイト、発生売上でいうと月間80万~120万円くらいを稼ぎ出してくれているサイトですし、確定される利益で言っても着実に60万~100万くらいは稼ぎ続けてくれています。
毎月毎月、それくらいの利益をもたらしてくれるわけです。それも完全放置で。
これって、かなり良い資産だと思うのは僕だけでしょうか…?
このサイトを作成するのに費やした費用と言えば、ドメイン代、サーバー代、あとはワードプレスの有料テーマを使用していますから、その費用を加えても合わせても年間で3万円くらいでしょう。
資産価値としてはかなり費用対効果は良い方なんじゃないかと思います。
100万PVを誇るようなサイトでも、月に数万円しか稼いでいないサイトってたくさんありますから、僕はPV(アクセス)は無駄に集めてもしょうがないと思っているタイプです。
せっかく多くのPVがあったってマネタイズが下手クソならマンモスサイトを所有する意味がないですし、結局重要なのは“何のためにサイトを作成するのか”という事ですね。
100万PVを稼ぐって凄い大変だと思いますし、恐らく僕のサイトの数十倍、数百倍も記事数があるという事は容易に想像できますが、そんなに頑張ってアクセスを集めたって、結局マネタイズができなければ意味はないと思ってしまうわけです。
ただし!
PVを集める事に実は稼ぐ上で深い意味はありますし、それが全て無駄になるわけではないとも思っています。
PVに関して全く軽視しているわけではないという事ですね。
その辺の考えもちょっと紹介します。
どういう属性のPVを集めてそれをどうマネタイズするか?

結局、「どういう属性のアクセスを集めて、それをどうやってマネタイズするか?」が、サイトアフィリエイトなどのオウンドメディアで稼ぐ上では重要なのです。
それが収入という事になりますからね。
属性というのは、「どういうキーワードをネットで検索した人なのか」という意味で、自身が運営しているサイトとは全く関連の無い属性のアクセス流入をいくら拾っても、マネタイズからは程遠いという事です。
例えば脱毛クリームを売っているサイトに「脱毛 エステ」「脱毛 クリーム」などのキーワードで検索してサイトに訪問してくれる人であれば、このキーワードはサイト上で商品やサービスの購入につながる確率が高いコンバージョンキーワードだと言えるのですが、脱毛の事が書いてあるサイトに「ディズニーランド」というキーワード検索をした人のアクセスを集めたってしょうがないのです。
つまり、無駄なキーワード流入で100万PVを集めたって、そのPV数に比例して売上も増えるわけではないと言う事です。
そうではなく、少ないPV数で大きな売上を上げる方が少ない労力で済むので僕はその方が良いと思うんです。
ただし、補足で説明しておくと、「アドセンス広告」で勝負するんだったらPV数さえ確保しておけばそれなりに稼ぐ事が可能です。
アドセンス広告で稼ぎたいならPV数が必須になる
アドセンス広告の事をよく分からない人もいるかもしれませんが、普段インターネットを利用していると、パソコン画面に出ている広告や、「やけにいつも見るなあ」と思う広告が、いわゆるアドセンス広告だと思って貰って大丈夫です。
ああいった広告を自分のサイトやブログに出せるのです。
まあ、そういう基礎的な説明はgoogle先生に教えて貰えるのでさておき、アドセンス広告で稼ぎたいと思っている人は先程僕が紹介した考え方とは逆で、PV数こそが再重要要素になります。
だいたいアドセンス報酬はPV数の3~4割くらいになる傾向にありますから、例えば月間1万PVのサイトであれば3千円、月間10万PVのサイトであれば3万円、月間100万PVのサイトであれば30万円のアドセンス報酬が得られます。
アドセンスの仕組み自体は実にシンプルでです。
「サイトを作って広告を貼り、そこにアクセスを集める」
ただこれだけです。
ただそのためには、トレンドキーワードと呼ばれるアクセスの集まりやすいキーワードを常に追い求めたりする不断の努力が必要ですし、あとは何よりも死に物狂いで10PVを集めてもようやく数万円稼げるようになるだけなのですが、この10万PVですら集めるのは素人にはかなりハードルが高いと言えるのです。
単純に広告を貼るだけでアドセンスは多少の売上にはなるのですが、初めにご紹介した通り、例えば僕のアリンコサイトは月間2万PVかそこからしかないので、そもそもアドセンスを貼ってもあまり稼げないというのもあります。
そしてこれが最大の理由なのですが、本来誘導したい利益率の高い商品やサービスではなく、利益率の低いアドセンス広告の方をクリックして離脱されてしまうのが一番イヤなので、僕はアドセンス広告は基本的には使いません。
アドセンスに誘導するよりもアフィリエイト広告に誘導した方が稼げるのです。
ドメインパワーをつけたい時にPV数は有効活用できる

ではPV数はやっぱり多くしても意味がないじゃないか、と思われたかもしれませんが、実はそうとも言い切れない側面もあります。
それは、ドメインパワーを強くできるというメリットです。
ドメインパワーというのは、文字通りドメインの持っている力の事で、例えばこの僕のサイトであればhttp://expert-kigyou.com/が持っているパワーという事です。
最近のSEOでは、ドメインパワーの高いサイトに書かれた記事ほど上位表示されやすい傾向にあり、そして「ドメインパワーを高める上でPV数は有効活用できる」と僕は考えています。
PV数の多いサイトは、サイト訪問者の中にはそのサイトをお気に入りに入れたりブックマークして毎日閲覧する人も一定数現れるでしょうから、そういう人達が増えるとドメインがgoogle先生に評価され、段々ドメインパワーが強くなってくるのです。
ドメインパワーが強くなれば、様々なビッグキーワードでの上位表示が狙えますから、そのぶん稼げる金額もどんどん増やす事が可能になります。
ですからドメインパワーを強くするためにまずはサイトへのアクセスを増やす事を意識し、あとから不要な記事をNO INDEX(簡単に言えばサイト上で非表示にする事です)するという考え方もアリだと思っています。
ですが、むやみやたらとPV数だけを追い求める行為は、一体何のサイトだか分からなくなってしまって逆に評価を下げてしまう危険性も持ち合わせていますから、あくまでも関連キーワードの範囲内でPV数を増やす事が重要だと僕は考えます。
ブランディングをしたいならPV至上主義なんて気にしない!

例えばメディアやサイトを利用して自身や会社のブランディングをしたいとします。
そういった時はPV数は度外視して、本当にブランディングしたいテーマに絞って深く書かないといけません。
例えば僕はエッフェル塔が好きなので例に出しますが、エッフェル塔に関してこれでもかというくらい、様々な角度から紹介する良質な記事をサイトに書いていくとします。
エッフェル塔の歴史、エッフェル塔に訪れる人達の紹介、エッフェル塔絡みの感動ストーリー…などなどです。
PV数なんて気にもかけずに、ひたすらエッフェル塔に関連するこういった記事だけを地道に書き続けていく事で、「この人はエッフェル塔に詳しい人」というブランディングがいずれ出来上がります。
これがエッフェル塔だけに留まらず、フランスの文化や(これはまだ良いかもしれませんが)、スペインのお祭り、ドイツの食事などを書きだしたとした、これはちょっと本来のブランディングという目標からは道が逸れてきてしまっているという事になりますからね。
あくまもテーマを絞ってブランディングを意識したメディアを作っていると、専門家という認識をされるようになり、いずれテレビや雑誌で「エッフェル塔にやたら詳しい人を探さないといけない」という話になった時に、真っ先に白羽の矢が立つ事でしょう。
ブランディングが一度確立すればそれはそれで執筆活動や講演活動なども可能になりますからね。
アフィリエイトで稼ぐにはPV数を追い求める必要はない

色々書きましたが、結局言いたい事をまとめますと、アフィリエイトで数百万稼ぐためにはPV数なんてたいして必要ないという事です。
PV数を追い求める事でメリットもありますが、コツコツ自分の好きな事を書いていれば、きっと良い事はあるという事です。
ですから「PV命」という世間の風潮に流される事なく、「サイトやメディアを利用して自分は一体何を成し遂げたいのか?」という事をまずは明確にするようにしましょう。
